日時:2015年5月 25日(月) 19時開演
会場:佐賀市文化会館大ホール
プログラム:ベートーヴェン「ピアノソナタ テンペスト」 J.S.バッハ「幻想曲とフーガ」 「ブゾーニ編曲 シャコンヌ」
リスト「パガニーニ大練習曲より、”狩” ”ラ・カンパネラ”他」
相変わらず華奢な体に、スラリと伸びた細くて長い腕。そして今回もまた素足で登場。
まだ20代前半だった3年前に比べて、お辞儀の仕方が上手になってる!
「テンペスト」は私も弾いたことのある曲だけど、全くの別物に聞こえるのが悲しい~
「シャコンヌ」は、随分前に別のピアニストの演奏を聞いて、凄く好きになったので、今回一番楽しみにしていた曲です。
バッハの作品が、アクセントを移動させるだけで、ロックのように聞こえることに気づきました。これも若者らしい解釈なのかも。
リストの作品にいたっては、あの細い腕から(二の腕なんて、私の手首ほどしかないんじゃなかろうか?)、どうしてこんな強靭な音が出るんだろう、とただただ感心するばかり。
勿論強さだけではありません。
PPも繊細で何て美しい音なんでしょう!!何度も涙がこぼれそうなくらい感動しました。
ピアノの神様は、彼女のことがたいそうお気に入りのようです。
ピアノと言う楽器の表現の幅の広さ、可能性を教えてもらったような素晴らしい演奏に、”神様降臨”を感じました。
スタンディングオベーションに応えて出てきた彼女は、流暢な日本語で(母上が日本人なので当然っちゃ当然だけど)ご挨拶。
「皆様ありがとうございます。今日が、日本での11回公演の最後の日で、明日ベルリンに帰ります。辛子明太子を買って帰ります
。ここのスタインウェイ(ピアノ)は御高齢で、リストの曲には耐えられないので、遅いテンポの”雨だれ(ショパン)”を弾きます。」と言って、アンコール曲を演奏してくれました。
今まで、ラン・ラン、ユンディ・リ、ブレハッチ、ブーニンなど現在活躍中のピアニストが20代の頃のコンサートを聞いてきましたが、この若さで、これほど素晴らしい演奏を聞かせてくれたのは、紗良さんが一番です。
次はいつ来日してくれるのでしょう?
素晴らしいテクニック、美しい音、幅の広い表現力・・・益々磨きをかけて更に成長して戻ってきてくれる日を楽しみに待ちたいと思います。
それでは皆様ごきげんよう